孤独な弧度法

ブログのタイトルは完全に語感だけで決めました。そこそこ良いブログ名だと自分では思っています。

漫才『怖い話の効果音』

本編

A「この前、夜仕事の帰りにめちゃくちゃ怖い体験をしてさ。それを聞いて欲しいんだけど」

 

B「え、マジで?俺怖い話大好きやわ。聞かせて聞かせて!」

 


A「その日は仕事が珍しく長引いて、終電で帰る羽目になったのよ。もう日付も変わっちゃってて、駅降りても人っ子一人いない状態で。」


B「怖いなー。住み慣れた街で誰もいない真夜中だと不気味やもんね。」

 

A「それでまあ、1人駅からアパートに向かって歩いてたんだけど。なんか違和感を感じたんよね。」

 

B「違和感?」

 


A「そう、誰かに見られてるような……つけられてるような……。で、振り返って背後を確認してみたんやけど誰もおらんねん。で、まあ気のせいかって思って歩くんやけどやっぱり見られてる感じがするし、どんどん気配が近づいてきてる感じがして、でも振り返っても誰もいなくて」

 

B「うん」

 


A「で、怖くなって早く帰ろうと走るねんけど背後の気配もピッタリあとを着いてきて、それで汗だくになりながら走って、いよいよ背後の気配に追いつかれるってところで振り返ったら________」

 

 

 

B「振り返ったら!?」

 


A「ハッ、ハッ、ハッ……

って呼吸してる野良犬が電柱の影から出てきて。

俺すっかり安心して、「なんだ犬か〜〜〜」って。深くため息ついてもうて。ところがよ!」

 


B「ところが!?」

 


A「その犬が突然ウーーーーーって険しい顔をして唸り出したかと思うと突然口を開けて、

 

 

 

 


ヴォウッ!ヴォウヴォウヴォウッ!!ヴォウッ!!

 

 

 

 


って、けたたましく鳴き出してん。」

 

 

 

 

 

 

B「…………え!?

 

……カスタムロボV2のロウガガン!?

 


A「犬と俺との距離はだいたい10m位で、犬はその位置からこっちを睨んでヴォウヴォウ!ヴォウッ!ってそれらもう凄い迫力で吠えてきて。

その時俺は直感的に、この犬に近づかれたらやばいって思ったんよ。」


B「そらロウガガン当たったらダメージ大きいからね。連射性能高いから何回もダメージ受けるし。」

 


A「それで俺は必死で逃げたわけよ。すると背後から犬の鳴き声と追いかける足音が、

 


ポン!ポンポンポンポンポポポポポ……ヴォウッ!ヴォウヴォウヴォウッ!!ヴォウッ!!

 


って聞こえてきて。しかも振り返る度にどんどんこっちに迫ってきててめちゃくちゃ足速いわけよ。」

 


B「え、その犬、リトルスプリンター型なん???

リトルスプリンター型でなければありえない足音の軽さと密度やったぞ?」

 

A「で、このままやと追いつかれるって思ったから一か八か曲がり角を曲がってすぐさま電柱に隠れてん。壁を背にして、息を押し殺して物音を立てないようにして……。

そしたらポンポンポンポンポポポポポ……って、犬の足音がものすごいスピードで遠のいて行ったんよ。どうやらやり過ごせたみたいで。」

 


B「良かったやん。見つかってたらロウガガンでハメ殺されてたやろうな。」

 


A「一安心して、クタクタになった足を引きずりながら歩いてたら急に空が曇りだして、雨が降ってきたんよね。で、傘もってなくて。」

 


B「それは災難やね。」

 


A「それで雨が、

 


ピョンピョンピョンピョン……ズッズッズッズッ

 


ピョンピョンピョンピョン……ズッズッズッズッ

 


ってアスファルトを穿ってるわけよ。さっきまで晴れてたのに急に変やなー……って思って。」

 


B「え、ちょっと待って……

 

お前の言うてる雨の音、レイフォールガンやない?」

 


A「で、雨が一粒当たったんやけどこれがめちゃくちゃ痛くて、そのまま立て続けに何発も当たって痛さのあまりダウンしてまうて。」

 


B「レイフォールガン何発も喰らってダウンしてるやん!」

 


A「それで「この雨は当たったら絶対やばい!」って思って目を凝らして雨の軌道を見てんやけどどうやらその雨は俺を追尾してくるらしくて、」

 


B「レイフォールガンやん!」

 


A「で、空の向こうになんか飛び上がっている人影が見えてどうやらそこから雨が飛んできてるみたいやねんな


その人のところから周期的にこう、

 


ピョンピョンピョンピョンピョンピョン……ズッズッズッズッズッズッ

ピョンピョンピョンピョンピョンピョン……ズッズッズッズッズッズッ

 

って」

 


B「レイフォールガンや……ってあれ?」

 


A「で、その雨、よく見たら恐ろしいことに……血の色をしてて」

 


B「ミナモガンやった!」

 


A「雨が6滴ずつ、こちらに向かって飛んでくるんよね」

 


B「ミナモガンや!6発やから絶対ミナモガンや!」

 


A「で、走り回ったり飛んだりしてその雨を必死に避けながら逃げ回っててん。で、しばらくして雨が止んだな……と思ったら、遠くの人影が急に飛び上がって一気に距離を詰めてきてん!」

 


B「ええ、まじか!」

 


A「その人影は水色の髪をした女性で、足元には黄緑色の靴履いてて!」

 


B「バネッサワイドジャンプレッグ履いてるやん!セクシースタンナー型のバネッサがワイドジャンプレッグ履いてたらそら一瞬で距離詰まるやろ!」

 


A「なんか逃げようと思ったんやけど、なんかちょうど勾配が急な坂道で、坂道の上の方から撃ってくるから余計に避けづらくて」

 


B「ミナモと対戦する時に出てくる滝のステージやん!上からジャンプして永遠にミナモガン撃ってくるやつやん!

ちょっと待って、お前これどうやって切り抜けたん?」

 


A「あー、なんか雨が6滴撃ち終わった後の隙を見て、無我夢中でその女にこう、まっすぐタックルして突き飛ばしてそのまま逃げて帰ってきて、事なきを得たわ。」

 

 

 

B「……いや、お前のタックルの仕方メタルベアーなんかい!

もうええわ!」

 

 

 

 

 

 

注釈など

M-1とかでは絶対やらない

カスタムロボV2の知識がないと全ボケ意味がわからない

 

 

ロウガガン

 

 

バネッサ

 

メタルベアー