孤独な弧度法

ブログのタイトルは完全に語感だけで決めました。そこそこ良いブログ名だと自分では思っています。

2024年1月に読み終わった本リスト

あけましておめでとうございます。(遅すぎる)

私は元気です。ブログは今年初の更新ですが……。

 

f:id:kaku90degree:20240211094721j:image

 

昨年読んだ本は漫画・雑誌などを除いて102冊でした。軽い本を読むと数は稼げるし、重い本を読むとなかなか進まないけど、今年も気兼ねなく読みたい本を読んで無駄な知見を貯めていこうかなと思います。

 

 

基準:

  • 当該月に読み終わった本が対象(※読み始めたのがその月とは限らない)
  • 最初から最後まで目を通した本を『読み終わった』と定義

 

昨月の記事:

2arctan-1.hatenablog.com

 

目次:

 

 

本日も、満員御礼。

今年最初の本がこれブックオフで強烈な風貌を見かけてつい買ってしまった(220円だったし……)。広末涼子と不倫した有名店のシェフというイメージしかなかったのですが、読んでみるといい意味で鳥羽周作シェフのイメージが裏切られた。彼、れっきとした強雄(アルファオス)です。

20代後半までサッカー選手をめざして体育教師をし、夢破れると今度は料理だ!とカフェで働き友人の紹介で行った店のパスタが美味しすぎて募集してなかったのに押しかけて料理人になるまで修行開始、毎日ほとんど寝ずに修行し眠気を飛ばすために腕をオーブンで焼いていたなど、頭にブレーキが積んである普通の人ではできないレベルのハードワークをガンガンやっている。そして遅咲きながらミシュランで星を獲得する一流シェフになった。

鳥羽周作氏がさらに凄いのは、一流シェフとしてレストランを経営するだけでなく、飲食チェーン店などとコラボし商品開発をし、企画〜プロモーションまで一気通貫で行う会社を設立し運営していることだ。幸せの分母を増やす、という理念を掲げ、飲食業界の待遇改善なども含め精力的に活動している鳥羽氏は素直にすごいし、読んでいてオラオラしたエネルギーがこちらまで押し寄せてくるような本だった。

 

 

 

IBMの経営哲学―超優良企業の知られざる側面 (1979年)

昔のIBMの本で、銀行とかにメインフレームとしてコンピュータが入りまくっていた時代のゴリゴリのIBMパワーを感じることができる。

実はあんまりよく知らなかったIBM創業者ワトソンとその息子ワトソン二世が統計計算用マシン→コンピュータで業界トップシェアを取るまでの歴史や、日本にどのようにIBMのマシンが定着したかなどの経緯などが語られている。こういう本は読んでいて面白い。当時の企業体制・方針・課題などについても詳細に書かれており、2024年現在とどう違いがあるのか見比べてみるのも面白いかもしれない(まあ私はやらないが……)。

 

 

 

上達の法則 効率のよい努力を科学する (PHP新書)

貸してもらって読んでみた。

趣味などに対して上級者になるためにはどうすれば良いか、ということが著者の趣味である茶道などに紐付けて語られている。脳科学的な話も少し絡めており、要するに上級者はいくつかの所定の手続きをチャンク化してひとまとめにすることで取り扱える情報量を多くしている。無意識化の手続きを増やすためにはどのようなことを意識して努力すれば良いか……みたいなことが書かれている。

この本を読んでいてすごく気に入った部分があり、中級者にありがちな伸び悩みについて書かれた文で『停滞しているように見えても、後退していなければ成長している』というものがある。これが頭にあるだけでどれだけ救われる人がいるだろうかと思った。読みやすいし、良い本だと思います。

 

 

ネットワークはなぜつながるのか 第2版

ネットでエンジニアは最低限これくらいのレベルのネットワーク知識は絶対持っておくべき!これはわかりやすい!という触れ込みがあり、読んでみた。日経BPから出ているこのシリーズ全般に言えることだけど、確かに平易に書かれてはいるが文量が多く内容は意外と詳細(に私には思えた)。

内容は基本情報技術者試験レベルというネットの声もあるけど、応用情報まで取った私から言わせてもらえば内容が詳細すぎるし、明らかにそのレベルよりかは上。基本情報合格レベルの前提知識は持っていないと読み進めるのに時間かかると思う。とはいえ、何となくで済ませていたネットワークの知識が身につくいい本だった。

 

 

 

大切なことはすべて茶道が教えてくれる。

2ヶ月無料につられてkindleunlimitedに久々に契約したので、ビジネス書の上の方にあったこいつを読んでみた。VUCAな時代ではロジカルシンキングだけではなくアート思考が求められる。茶道はアート思考を鍛えられる趣味ーーという前置きなのですが、あまりにもビジネス書テンプレすぎて笑ってしまう。帯の推薦が山口周だし。

茶道をやるとアート思考が鍛えられる、頭が整理される、スマホデトックスできる、お茶が身体にいい、とかそういう茶道のメリットの話とかざっくりした歴史、そして薄茶会に参加する際のチュートリアルみたいなことが書かれている。

これ読んで茶道やりたくなる人はその前から茶道に興味があって、この本読まなくても茶道をやるのではないだろうか。

 

 

機械系エンジニアの独立成功術: 年商1,300万円稼ぐための完全ガイド: 学歴不問、手取り17万円からの年商1,300万円への戦略とノウハウ

kindleでリリースされている系の本。機械系エンジニアでこういう独立する本珍しいなぁと思って読んでみた。ちなみに私は機械エンジニアではありません……。

内容としては独立に必要なスキルは企業でやっていくスキルとは違う、などを初めとした筆者がずっともがいてきて得た知見が色々読めて割と参考になった。

 

 

 

AI技術の最前線 これからのAIを読み解く先端技術73

Preferred Networksの岡野原氏が様々な論文を解説している本。基本的には日経の記事連載をまとめたもの。一般読者向けって感じでもなくてゴリゴリに数式まで降りてきて解説している。

タイトルにはAI技術の最前線とあるが、実際には現在はあんまり使われていないものなども含め数年前の論文も含まれている。分野ごとに自分の脳内で研究事例の地図を広げるという意味ではいいのかもしれない。当たり前だけど本当に73個トピックがあり真面目に読んでいたらしんどいので、概要を追いつつ気になるトピックを洗う感じで読んで使うのが良いだろう。