孤独な弧度法

ブログのタイトルは完全に語感だけで決めました。そこそこ良いブログ名だと自分では思っています。

キングオブコント2015を改めて視聴してみたゆる〜い感想

前回大会の感想はコチラ。

 

2arctan-1.hatenablog.com

 

さて、TVerによるキングオブコント2015〜2017の配信期間が始まりました。

2015〜17となると、もう私も大学生になっており、年数としてもつい最近といった印象がありますので多分結構内容記憶してるんじゃないかなと思います。

と、言いつつもキングオブコント2015の内容は優勝したコロチキとロッチ以外はほとんど覚えていません。同年に復活したM-1グランプリの方はよく覚えているのですが……。

まあ薄い記憶を頼りに楽しみに見ていきたいと思います。

 

 

 

tver.jp

 

 

 

目次:

 

 

 

全体の感想

かなり不評だったのか、昨年度の一騎打ちシステムが即座に廃止になっております

そして現在までのキングオブコントに通じる審査員5人(松本人志バナナマン、さまぁ~ず)×100点の採点制度になっております。また、今と違ってファイナルステージに進出できるのは5組となっています。かもめんたるこの年からまたキングオブコント出場し始めたんですね(準決勝敗退だったらしいです)。

この年に築かれた制度をベースに今日までに続いているっていう感じですね。準決勝敗退芸人が採点し逐次コメントをする過去のキングオブコントは「お祭り」のような雰囲気でしたが、審査員制度はもう少し「賞レース」という雰囲気が強くなったかなという気がします(M-1ほどの緊張感ではありませんが)。

ネタとしては覚えていなかった組が多かったですが、バンビーノはダンソンの重圧の中準優勝の戦績は立派だと思いますしどちらのネタも面白かったです。後はやはりコロチキのネタがとても面白かったです。さらば青春の光とか、ロッチの2本目とか明らかに外してたネタも見受けられるのが2015年の特徴でしょうか。

特にロッチは優勝ムードの中の2本目の落差はとてもインパクトが大きいです。こんなことなかなかないだろって思ったら後年チョコプラでもう一回あるという……。歴史は繰り返すものですね。

 

 

1本目

藤崎マーケット

ネタは『路上パフォーマー』。点数は451点。意外にも初出場。

藤崎マーケット出てたんや!ちょうどこの時期の藤崎マーケットって「ラララライ」から脱却して漫才でもコントでも花開き始めたころのような記憶がうっすらあります。

全然覚えていなかったですが、結構好みのネタです。投げ銭で踊る路上パフォーマーの元にお父さんが現れて、母が病に伏せたことを告げるという内容ですが、一々お金を投げないと反応しないあたりがユーモラスですし、パフォーマンスが微妙に父の言葉に引っ張られるのが面白いです。。めちゃくちゃ強い笑いどころがあるわけでもないですが、一々DEENの曲が流れるたびに笑ってしまいます。審査員コメントにある通りトップバッター向きのネタではない気がしますね。

紹介VTRで数々の一発屋芸人からコメントを貰っていましたが藤崎マーケットは関西芸人としての土台がしっかりしてて、その区分とはまた違う気がしますね。

 

 

ジャングルポケット

ネタは『修羅場』。点数は445点。初出場。

開幕から展開が早くすぐにネタに入るなといった印象です。おたけの彼女を寝取ったのに堂々と開き直る斉藤と、二人を諫めるかと思いきや途中からおかしくなりだす太田が面白いです。テレビ出始めの頃見てたジャンポケの初期の形の集大成って感じがします。ここであまり審査員からの反応が良くなかったから翌年から斉藤ツッコミの形に注力したのでしょうか。

ジャンポケはネタ後のコメントもこなれており、自信があったのもあるでしょうがテレビ慣れしてるなといった印象を受けます。あと、太田と斉藤はそんなに変わりませんがおたけがなんか若いです。

 

 

さらば青春の光

ネタは『芸術家の兄』。点数は419点。4年連続出場(スゲエ!)。

森田がボケの新しい形になりましたが、あまりウケてなかったですね。8年間苦悩し続けてるけど1枚も絵を描いていない芸術家の兄に弟の東ブクロが冷静に突っ込むという内容です。まず1枚描けよ!というツッコミは刺さるものがあります(俺ももっと手を動かそう……)。

点数はめっちゃ低いですが、例年のさらばのネタとどうしても比べてしまうし、そうなると仕方ないのかなと。

 

 

コロコロチキチキペッパーズ

ネタは『妖精リオン』。点数は468点。初出場。

いい声で禿げ頭のナダル扮する妖精のインパクトが強いです。そしてそんな強烈な印象のナダルがまさかのツッコミというところで裏切られるし、たかしくんが泣いた瞬間に流れるお別れのBGMが本当に秀逸です。何度も同じ過ちを繰り返すことを分かっていてもめっちゃ面白いですしシンプルに笑えるすごくいいネタですね。

当時を思い返してみるとまさしくダークホースって感じですね。当時からナダルのキャラ立ちがすごいです。

 

 

うしろシティ

ネタは『悪魔との契約』。点数は424点。2013年ぶり3回目の出場。

老人がゲートボールしてたら間違えて悪魔を呼び出してしまい、寿命5年と引き換えに契約を持ちかけるというネタです。悪魔の交換条件が一々しょぼくて、「5年でそれ!?」という流れが愉快です。ただ、1000年の眠りから目覚めたと言ってるのに「前に契約したのはナポレオン」と言ったり、老人の設定年齢が98歳で少し高すぎだったりと細かい設定にかなり違和感を感じますね。最後のオチがストレートな下ネタなのも落としどころ的にあんまりかなと感じました。

うしろシティあるある。女性・子供の支持層広いとVTRで紹介されがち。

 

 

【バンビーノ】

ネタは『世界を滅ぼす呪文』。点数は455点。2年連続出場。

覚えていなかったけどかなり面白いネタです。世界を滅ぼす呪文に逐一犬のシロちゃんが吠えて邪魔するというリズムネタに近い感じのコントです。犬と変な魔術師の掛け合いがコミカルでテンポよくボケが挟まって、見ていて素直に笑えて気持ちいいネタです。犬のボケが制限されている分反応の広がりがあったのではないでしょうか。

ダンソンで大ブームになった翌年のネタはかなりやりにくかったんじゃないかなと思いますが、それでこれだけ面白いのは凄いと思いましたね。

 

 

【ザ・ギース】

ネタは『コントのリフォーム』。点数は428点。第1回以来2回目の出場。

めちゃくちゃメタコントです。前半のツッコミどころ満載のさかなクンが銀行強盗に来るくだりで観客を不安にさせたところで、ビフォーアフターのナレーションを流してコントをリフォームするという展開に持っていきます。アイディア一本勝負って感じで面白いですが、それ以上もへえ~すごいなっていう感想が勝ってしまう感じがします。コントをリフォームするという種明かしが一番の笑いどころで、それ以降はあまり心に留まらず流れてしまったんではないでしょうか。そして、途中ちょっと流れたT.M.revolutionは折り込み済みだったのか事故だったのかわかりませんでした。

 

 

【ロッチ】

ネタは『試着室』。点数は478点。2009, 2010年以来3回目の出場。

かなり跳ねてましたね。ズボンを試着した中岡を確認するためにカーテンを開けたら絶対にズボンを上げてる途中でパンツ丸見えというバカバカしいコントです。カーテン締まってる時の中岡の「はぁ~い」というどっちつかずな生返事と開けたときのリアクションがとにかく面白いです。最後まで裏切らずに執拗に同じことを繰り返してるんですが、カーテンが開くたびにどんどん面白くなっていく凄いネタだと思います。

紹介VTRでコメントしてたのが中岡の親父なのが面白いです。

 

 

【アキナ】

ネタは『ペットの手術』。点数は437点。2年連続出場。

このネタはなんとなく覚えてます。憧れのバンドのライブに行けなくなった理由が鳥の手術であることに対して山名がいじるというネタです。始まってから最初の会話で仕掛けがある程度わかる割には、最初のボケまで前振りが長く感じました。4分のネタだから「鳥やん」のところまでもう少し早く到達してほしかったですね。

ロッチの後っていうのもしんどかっただろうなとは思います。2017年もにゃんこスターの後とかだったしアキナってくじ運悪いですね。

 

 

【巨匠】

ネタは『回転寿司屋』。点数は428点。2年連続出場。岡野の借金額は800万円。

優しい寿司屋の先輩が実は足元をコンクリートで固定されてカウンターに収容されていたという巨匠らしいトンデモ設定です。種明かしした時にはとんでもない設定なんですが、岡野の話でどんどんリアリティが肉付けされていく感じが見ていてたまらないです。審査員評であったように、大きな笑いどころが少ないのともう少し時間がほしい気がします。

巨匠は切り口だけで終わらない面白さですし個人的に凄い好みのネタを創るコンビだったので次年度に期待……と当時思っていたら翌年の2016年に解散してしまいました。本当に惜しいです。

 

 

 

2本目

ジャングルポケット

ネタは『察しの悪い部下』。点数は451点。

2本目のネタは斉藤がツッコミに回りました。彼女を見送りに行きたいという部下の申し出を黙認しようとして全然伝わらず、察しの悪い部下に翻弄される斉藤がとても面白いです。1本目より粗削りな感じはしますが、この切り口でもっと面白くなりそうという可能性を感じる1本だと思います。

翌年はこの路線で準優勝したので、やはり斉藤はツッコミの方がいいかなと個人的には思いますね。

 

 

藤崎マーケット

ネタは『恐怖の館』。点数は442点。ジャンポケ3点足りずに敗退です。

お化け屋敷に訪れた息子が浮気して逃げ出した父親に食って掛かるというネタです。入れ違いであるような伏線が前半に張られてて、後半で回収するって感じです。結構面白かったですけど、そこまで目新しいところがなかったからかウケてなかった感じがしますね。それにしても内容の割にウケが少ないとは感じました。

 

 

【バンビーノ】

ネタは『マッサージ』。点数は471点。

物凄く練習が必要な大変なネタでプレッシャーがかかったんじゃないかなと思います。台詞の部分でちょっとミスった部分はありましたが勘所は押さえてて流石です。バンビーノはダンソン以外のネタも発想が面白くて、特に深く考えずに笑っちゃういいリズミカルないいネタが多いですね。私がリズムネタ好きだっていうのもあるとは思いますが。

余談ですが、このネタリアルタイムで見てた時、普段お笑いとか見てもあんまり笑わない親父がめっちゃ笑ってた覚えがあります。

 

 

コロコロチキチキペッパーズ

ネタは『卓球』。点数は465点。

優勝を決めた1本です。まずナダルが声と表情だけで面白いのがずるいのに、Surfaceの『さぁ』が流れ始めた瞬間の確定演出感が半端じゃないです。基本は「さあ!」と「くれい!」に合わせてポーズをとるだけの構成なのにめっちゃ面白いです。これは選曲と設定の勝利ではないかと思います。

2本目単体の点数ではバンビーノの方が上だったんですね。向こうの練習量と面白さを見たら納得です。

 

 

【ロッチ】

ネタは『ボクシング選手の仮病』。点数は429点。

後々まで『ロッチ現象』として語り継がれる伝説の2本目です。めちゃくちゃプレッシャーのかかる場面であまりにも観客にハマらなかった感じがしますね。これは明らかにファイナルステージのネタの中では一番ウケていなかったですね。ネタはあんまりですが、点数発表直後の何とも言えぬ空気がとても面白いです。

 

 

 

 

 

 

優勝後のナダルの号泣具合が良かったですね。

最後まで結果が分からない年だったなっていうところと、コロチキは一番いいタイミングで突き抜けてそのまま優勝したなという印象です。バンビーノがダンソンで多忙の中前年度からさらにブラッシュアップしたネタを行っていたのが見返してみて個人的にアツく感じたポイントです。

2015年は忘れていたネタがかなり多かったので見返してみて発見が多かったですね。

 

以上、続きはまた明日……。