孤独な弧度法

ブログのタイトルは完全に語感だけで決めました。そこそこ良いブログ名だと自分では思っています。

M-1グランプリ2022に出場しました!

M-1グランプリが着実に進行し盛り上がっている今日この頃ですが、皆さんいかがお過ごしでしょうか?

今年はなんでも7261組の方がエントリーして、大幅に過去最多エントリー数を更新したそうですね。

 

 

 

さて、表題の通り今年のM-1グランプリ2022に出場しました。

いつもはこのM-1グランプリを楽しんで見ている側の私ですが、プロアマ問わず多数の人が参加する最も有名な賞レースということでやっぱり出たいな……という気持ちがずっとありました。でも、毎年何かしら理由をつけて結局エントリーしなかったので、今年こそは!と仲のいい友人を誘ってついにエントリーしました。

このブログは普通の社会人が実際にM-1グランプリに出場してネタを披露するまでの流れや経緯を、ざっくりと振り返りがてらまとめたものになっています。

M-1グランプリは出るだけならすごく簡単だということ、そして出てみると色々面白いことを感じていただければと思います。

 

 

目次:

 

 

エントリーまでの流れ

高校からの付き合いの長い仲のいい友人を誘おうと思い、サシで飲みを提案しお酒を飲みながら誘ったらなんのドラマもなくぬるっとコンビを組むことに決定しました。おそらくアマチュアのほとんどのコンビはこんな感じの気軽なノリで結成されるのではないかと思います。

M-1グランプリのエントリー自体は用紙を記入して写真と共に同封して郵送するだけなので、めちゃくちゃ簡単でした。

 

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M-1グランプリ出場のためには事務局宛の郵送による登録が必要です。7000組以上の書類をチェックするのめっちゃ大変そう……。

 

参加申込をしてからは特にM-1運営からメール等による連絡があるわけではないので、ホームページにコンビ名と予定が出てくるまでは「ほんまにちゃんとエントリーされてるんかな……」と不安になります。

それゆえホームページを確認して、出演予定表に自分たちのコンビ名が入ってるのを見た時はテンションが上がってすぐにスクショを撮りました(笑)

 

 

ネタの準備

エントリーから大会日程が来るまでの間に披露するネタの準備を行います。

ネタ作りに関しては今回は私が誘って友人の時間を頂いているということなので、まず何本かネタを書いて送って、良さげなものを選定してもらう形を取りました。

M-1で披露するネタを選ぶと、まずは読み合わせから始めて2分にネタ時間が収まるように余分な表現を削除したり、言い回しを変えたりしていきます。自分で書き上げた時には『なかなか面白いものが出来たんじゃないか?』と思っていましたが、相方から結構色々指摘があって、ある程度修正し終えた頃にはもはや原型がなくなっていました。

そして、ある程度スクリプトを頭に入れると、実際にネタの練習です。動きや喋ってる時の雰囲気などを録画して確認しつつ修正しています。この工程は最初はどちらかの家でやっていましたが、途中からカラオケボックスで合わせることが多くなりました(合間に1曲歌えて気分転換になるため)。

そうして数回ネタ合わせをしたところであっという間に本番の日となりました。エントリー用紙を郵送してから1ヶ月くらいは時間があったはずですが、やり始めてみると全然時間が足りなかったです……。

 

 

そして本番へ

 

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そして、ついに当日を迎えました。

社会人故にネタ合わせの回数は数える程で、作ったネタを練習の中で調整こそしたものの人様に実際に見ていただくのは初めてです。なんというか、緊張というかいよいよか〜という気持ちに包まれました。

会場付近にたどり着くとぽつぽつと2人組の人たちが壁に向かってボソボソと話しており、傍から見るとネタ合わせをしていることが丸わかりでした。1回戦は見に行ったこともなかったんですが、こんなに露骨なんだ……となりましたね。

 

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入場時間になると係員の方に案内されて、受付でエントリー費を払います。コンビで2000円。

中に入る前に、日清食品がスポンサーであることからか、無料で完全メシを1本いただけました。完全なる栄養を補給して万全の状態で1回戦に臨むことができたのはありがたかったです。

 

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中に入るとパイプ椅子が通路沿いにペアで点々と置かれており、そのそれぞれに出場予定のコンビが座ったり立ったりしながらネタ合わせをしていました。

人によって服装は様々で、スーツだったりカジュアルな服装だったり、場合によっては特定の職業の制服を着ているようなコンビもいました。

私たちは最初から舞台用の服装で入っていたので問題なかったですが、会場には更衣室などはなく私服で来た人は通路で着替えていました。

 

1回戦だから記念受験みたいな感じで来ている人が多いのかな?と思っていましたが、やはりそこは『賞レース』。ピリピリとした緊張感が待ち合う出場者たちの間を充満していました。思ったよりも数段ガチな雰囲気でした。

トイレに向かう途中にはMCの芸人さんやスタッフさんの控え室があり、壁には1回戦進行の細かいスケジュールなどが貼ってあったりしていて、まさに『裏側』を見ている気分になりました。お笑いファンとしてはこういう舞台裏を垣間見るとワクワクしてしまいますね。

そして、出番が近づくとスタッフさんに促され舞台袖へ。舞台裏にはモニターが設置されていて、舞台に立っているコンビのネタを見ることができます。

私が行った日は会場にお客さんがあまり入っておらず、笑い声はほとんど聞こえないような状況でかなり重たい感じでした。

私の1つ前のコンビは直前まで入念にネタ合わせをしていましたが、私はもうここまで来たら……という感じなのと単純に他のコンビの方のネタを見たかったので、モニターでネタを見ていました。

私が見てたブロックのコンビのネタはどれも面白かったんですが、会場は静寂に包まれており一言で言うと『全員滑ってる』ような状態でした。素人からするとこれは怖い……怖すぎる……。

直前の入念にネタ合わせをしていたコンビも観客からのリアクションが悪いまま終わり、本番の実感すら掴めぬまま例の出囃子がなり、ついにネタの本番が始まりました。

 

初出場を終えて

結果から言うと全然ウケていませんでした。

長くなりすぎてタイムオーバーしてしまう、緊張してネタが飛ぶとかはの目立ったミスは全然なく、ネタ自体はやり切れたのかなと思います。

ただ、如何せん一つ一つのボケに対するリアクションがほぼなく、お客さんの表情を見ても喜怒哀楽のどれか全くわからないような感じでした。つまるところ、単純にネタがあまり良くなかったということになります。

いや、練習の時はだいたい2分半ちょうどくらいだったけどアラーム音すらならなかったということは、早口になりすぎてしまっていたのか……いずれにしても、とにかく全く1ヶ月かけて作ったネタは通用しなかったという結果でした。

 

 

総括

いやーーーー手応え的に分かってはいたけど、やはりめっちゃ悔しいです!

ネタを考えるという作業を実際やってみると、普段やってない脳の部位を使ってるような感じがしてしんどいし、そもそも1本書き上げるのがかなり大変でした。そして、できたネタを適切な長さに調整し、より面白くなるように修正するという作業も初めてなので手探りとなりました。

ここら辺の『創作』と呼ばれるような活動にははきっと整備されたプロセスがある訳ではなく、各々芸人さんによって最も合う方法があるんだろうなぁと感じました。

昔趣味で小説を書いていた時の感覚に近いものを感じましたが、コンビを組む相方と相談して擦り合わせる、お客さんに実際に目の前で見せるなどのプロセスが加わり大変な分、率直なリアクションが見れて面白いなと感じました。

今の気持ちとしては来年度も可能なら是非参加してみたいと思っています。ウケなかったのはやっぱり悔しいし、色々アイディアもあるので継続して活動していきたいですね。

 

それでは来年のM-1グランプリ、配信に乗る形で皆さんとお会い出来ればと思います!

 

みんなでM-1グランプリに、出よう!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

P.S.

1回戦でやったネタのスクリプトを別ブログとして掲載しています。興味のある方はどうぞ。

やってる時は面白かったですが、今振り返るとやはりまだまだ余地があるし題材としても他にもっといいのがあったかなぁ……となります。そこも含めて、経験ですね。来年はもっと頑張ります。

 

2arctan-1.hatenablog.com