孤独な弧度法

ブログのタイトルは完全に語感だけで決めました。そこそこ良いブログ名だと自分では思っています。

ムラっけハンマーみたいな自分

君はムラっけハンマーを知っているか?

 

 

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ムラっけハンマーとは、任天堂スクウェアが共同開発したスーパーファミコン用ゲームソフトのスーパーマリオRPGに出てくる武器である。

ブッキータワーのシーソーでジャンプして上手く隠し宝箱を叩ければ入手出来る。

このムラっけハンマーという武器、非常に攻撃力が高いのだがダメージ量のばらつきが大きく肝心な時に限って全然ダメージを与えられなかったりする扱いづらい武器なのだ。俺はちびっ子の頃、ムラっけハンマーはマリオに装備させなかった。

 

不意にムラっけハンマーを思い出したのは、自分がなんかそれっぽいな〜と思ったからである。キャラクターに自己投影するんじゃなくて、武器に自己投影する俺、カジオー軍団の素質があるのかもしれない(分からない人はスーパーマリオRPGやってください。名作なので)。

 

 

 

つまりどういうことかというと、俺はパフォーマンスの振れ幅がめちゃくちゃ大きい。何をやる時にもそうだ。感情や何となくのコンディションにめちゃくちゃ結果が左右される人間である。

 

部活をやっていた時も、県1位の高校(もちろん中学時代から競技やってる上手い奴がそのまま進学してレギュラーになってる)と対戦する時には負けて元々という気持ちがあるのでめちゃくちゃパフォーマンスを発揮できた。練習試合などで4分6分くらいで勝ったりもしていた。他にもインターハイ出場校などと闘う時は総じていいパフォーマンスを発揮していたと思う(同世代でハマった時の瞬間最大風速はかなりのものだったと自負してる)。

一方で、高校から始めた初心者集団だけどめちゃくちゃチームワークが良くて声がでかいチームと対戦するのはめっちゃ苦手だった。俺は一応中学から続けてる経験者だったから負けたらやばいな〜とか思って気圧されたりしがちだった。あとどう手を抜いても勝てるレベルのチームと闘う時もついつい気が抜けてしまうのでパフォーマンスが悪くなる。とても一流の選手ではなかったと思う。

 

 

研究していた時もそんな感じだった。

自分が入りたてでやる気がある時はむちゃくちゃ勉強して、色々手を出して【こいつはできるやつ】と教官などに思われているとガンガン実績を出せるタイプだった。そして、研究テーマについては先輩から受け継いだもので過去の先輩のデータを発表に組み込んだりすることもあった訳だが、自分が頑張って取ったデータの比率が多ければ多いほど発表が上手くなる傾向にあった(それは当たり前か)。

一方で、研究は勉強と違って水物なので全然上手く行かない時期が来る。こうなると途端にダメになる。自分はM1の3月に学会数個とメインの研究テーマに加えて共同研究もやっていたが、その共同研究が何も成果でなくてコケた途端その負のオーラが伝播して全ての歯車が回らなくなって一気に全部ダメにしてしまった。

 

そこで一旦冷静になってやり直せばいい訳だが、俺は何とか挽回したくて、「全然興味ないけど研究上重要な難しいテーマ」にM2になって取り掛かることにした。これが物の見事に予想通りにコケて、全く秋頃まで成果が出ずに最終的に後輩が既にある程度上手くやっていたテーマの後追いを残りの3ヶ月程度で必死にやって何とか卒業した。いい時とダメな時の差が激しすぎる。

 

そして、全てがダメだったM1からM2に上がる頃に元々博士課程進学を考えていた訳だが自信を失って就職に鞍替えした。といっても真面目に企業調査をしていたのではなく、不意に「この仕事がしたい」と思ったインスピレーションに従ってそのまま志望会社を決めてそのまま内定を貰い入社した形になる。

 

大学でやってた基礎研究に近い分野ではダメだったけど、応用研究とか開発・設計ならば自分の力を出せるかもしれない。

 

そう思って入社したら志望していた開発系の部署ではなく、製造部門での生産管理系の仕事に回された。恐らく面接官は俺の考えの甘さを見抜いて、開発系の仕事を回さなかったんだろうと今では思う。

 

この1年、とにかくモチベーションが湧かなくて私生活まで含めてgdgdになっていた。

大手のホワイト企業で仕事はめちゃくちゃ楽だし有給も取りやすいしで、いい側面もあったのだがそれ以上にもう技術者として落伍者みたいになってしまった自分が辛くて、会社終わってからとか9時に勉強する時間は沢山あったはずだけれども、全くペンに手が伸びず一切勉強ができなかった。受験期や大学院時代はノリノリでできていたことが、自分に絶望を感じた途端できなくなる。俺はそういう性質なんだろう。

 

自分の性質やモチベーション、何を目的として生きるかなどの普通の成人ならしっかり考えているであろうことを後回しにしてきたツケを払う羽目になってしまった。

 

 

今後の人生失敗するとそろそろ取り返しがつかなくなりそうなので自分について深堀していき、ノッている時の自分はどういう時かと考えてみた。

 

まず自分が好きなこと、執着しているような事柄を実現している時。

そして自分は『自分の生み出したもの』を通じて世間様に認められたり面白がられたり役に立ちたいんだということに気づいた。このブログも自分の創作物の一つである。

だから、工場内の仕事でも生産管理みたいなバックオフィスの仕事はどうしても肌に合わなかったのだと思う。自分で製品を開発したりできないから。

 

人生の目的が創造に根付いている以上、その方向性と全く違う今の進路をそのまま進む訳には行かん!と転職活動を始めた。

とはいえ今の会社と比較して妥協しても意味がないので、ある程度絞って応募してもし縁がなければまた別の手立てを考えようと思っていた。が、面接や社員面談などを通じてそれなりに志望度の高かった企業に受かった。自分が元々興味があった領域での開発職での採用となった。

 

次の会社に移るのは4月からで、新卒で入った会社を実質的に1年持たずに退職する形となる。これもまた自分の悪い所が全面に出た形だろう、就活の時期に思考停止せずに注意深く考えていれば起きなかったミスである。1年という時間と引き換えに痛い目を見て学習する羽目になった。この代償は高くつくだろう。

 

安定したパフォーマンスはどんな分野でも重要である。

そういう意味では、俺はどう考えても使えない人間である。なので、気持ちよくハイパフォーマンスを出し続けるにはどうすればよいか、常に探し続ける必要がある。ノッている時の自分の強さも知っているだけに余計にそう思う。

 

 

ムラっけハンマーから、ウルトラハンマー(スーパーマリオRPGのマリオの最強武器。安定して高いダメージが出る)になれるように。

 

あるいは、ムラっけハンマーからひまんパタこうら(スーパーマリオRPGの隠し武器。攻撃力は1番高いがダメージにばらつきがある)になれるように。

 

 

そんなことを考えていたら、スーパーマリオRPGまたやりたくなってきた。さっきまでゾーンに入ってたのでノンストップでこの長文を書き上げた。

よって、ここでこのブログは終わりにする。面倒なので推敲もしない。

たまにはそういう勢いも大事だよね!

 

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ちなみにひまんパタっていうのはこいつのことです。文字通りの肥満体型。

 

 

それではまた。