「昨日2時間しか寝なかったわ〜」
「俺視力0.1以下でめっちゃ目悪いねん」
「テスト全然解けんかったからほぼ白紙で出したわ〜」
この手のことを言ってくる人ってどんな学校にもいたと思います。そういう人達のことを私は、『ない』ことを自慢する人と呼んでます。
上に挙げた3つの例に共通するのは睡眠時間の欠如、視力の欠如、テストを解ける学力の欠如といったないものをアイデンティティのように誇らしげに言ってくることです。
この手の人たちに怒ることは絶対にありませんが、少しだけイラッとします。少しだけね。
基本的に存在としてどうでもいい人のことが多いので、すぐに忘れてしまうので問題になることは全くありませんが。
さて、特にここからはいわゆる学力が低いことを自慢する人を中心に話します。
高校を卒業して大学に進学するとこういう輩が大量に発生します。
いわゆるGPA低い自慢、単位落とした自慢です。
高校まではいても友人内で1人2人くらいだった成績悪い自慢をする人が何故か大学になると大量発生します。
この理由は私には検討もつきませんが、大学にある『自由な雰囲気』と『個性がなければいけない』という風潮から意識が自然と低い方に流れて、成績が悪いヤバいやつということを自分の個性にしようと頑張ってるのではないかと推測しています。
こういう人はTwitterにも大量にいます。
InstagramやFacebookが自分の『高き』を見せるSNSであるのに対して、Twitterは自分の『低き』を見せるSNSとして扱われているのではないかと思います。それゆえ、Twitterではこのような自分はできない子ですアピールがチラホラ生まれるのではないかと思います。
『社会不適合』や、もっと強い言葉で言えば『ADHD』などという言葉まで使って自分の成績・行動の悪さを呟いている人が沢山います。
そして注意深くそのような人の他の言動をよく見てみるとそこに自責の念は全くないことがわかります。それをアイデンティティとしたがる人が大半です。(本当にまっとうに当たり前と言われることができなくて苦しみのツイートを重ねている人もいるので、十把一絡げにするのはもちろん良くないとは思います)
私は、そういった『ない』ことを自慢する人達に別にちゃんとしろというつもりはありません。
誰がどういうことをしようと他人に迷惑をかけぬ限りは本質的には勝手だし、ないことを自慢する人と仲良くなった試しがないため、友人の立場から心配してそういう人に何か言うこともないでしょう。
ただ、ひとつ、言うことがあるとすれば、『あなたたちは凡人ですよ』ということだけです。
こういった類の人たちは、大半の人ができていることができないという事実を『特別』だと感じているのではないかと思います。
でも現実は、そうじゃないんです。
例えば単位を沢山落として留年する人なんて掃いて捨てるほどいる。同じ大学の同じような学部にも沢山いるだろうし、もっと範囲を広げれば沢山います。GPAが1.0を超えてなくて教務に呼び出しを受ける人だって沢山います。
浪人しても勉強しない人も沢山います。何浪もしても変わらない人も沢山います。
あなた方は沢山いる『ありがちなパターン』の中の典型例にすぎないし、誰からも一目置かれることはありません。
あなたの周りにいる「お前クズすぎやな」と合わせてくれる人もあなたを特別な人とは感じていないでしょう。あなたはたまに出会うクズっぽい人のパターンAです。
あなた方は決して社会不適合者ではありません。取り立てて他人と変わった人間でもありません。
ただただ『あるコミュニティーの中の下流の方によくいる人』なんです。
20歳を超えて定職に就かずフラフラしてる人なんかも同じです。別にそれ自体は珍しいことではないのです。高校卒業して放蕩する人間は沢山います。あなたたちはアウトサイダーですらない。
広い高校卒業者のコミュニティの中で、たまにいる溢れちゃった人です。大丈夫ですよ?あなたは特別では全くありません。社会不適合者でもないです。親のスネを齧ってるクズだって?そんな人も沢山います。
私の意見としては『ない』ことはアイデンティティにはなりません。なぜなら例えば『学力が低い』『時間を守れない』などの行為は誰にでもできるからです。ただ何も勉強しなければいい、明日の予定なんて気にせずに毎日夜更かしして遊んでたりすればすぐにミッションクリアです。
ある分野に関する才能はもちろん強力な個性となりますが、そうでなくても好きでよくやっている趣味だとか、あるいは勉強なら特定の何か1科目の1分野とかだけでも好きなものがあるのなら、それが個性の種になると思います。
やらない自慢を延々とするダサい『ありふれた凡人』になるよりも、好きなことやちょっと得意なことを自慢する『ありふれたちょっとすごい人』になりませんか?
私は、いつもそうなりたいなと意識しています。