孤独な弧度法

ブログのタイトルは完全に語感だけで決めました。そこそこ良いブログ名だと自分では思っています。

キングオブコント2013を改めて視聴してみたゆる〜い感想

前回記事に大体の概要が書いてあります。

 

2arctan-1.hatenablog.com

 

というわけで、今回はキングオブコント2013を視聴していこうと思います!

例のごとく、本記事には大会の結果等のネタバレが含まれているため、まだ見ていない方はぜひTVerの方にダッシュしてください!

 

※感想に書いているネタの名前は私が後で見返して思い出せるように書いているだけで、正式な名称などではございません。

 

 

tver.jp

 

 

目次:

 

 

全体の感想

リアルタイムで見ていた当時(1x歳)は、「前回のバイきんぐとか前々回のロバートに比べて盛り上がりに欠けるなあ~」とか思ってたんですが、今改めて見てみると王者かもめんたるを筆頭に鬼ヶ島のネタとか面白かったですね。準決勝敗退芸人にコメント振りまくる感じが一昔前のキングオブコントって感じで懐かしいです。

前回優勝者のバイきんぐがこの一年でもうトークとか見た目が現在の感じになってて、王者として充実した一年送ったんだなあと思いました。二人とも当時から結構な年齢だからか全然見た目変わらないですね……。

出場者を振り返ってみるとTKO、うしろシティさらば青春の光(もうこの時にはフリーになってますが)と松竹芸能関連が3組いて当時は松竹が強かったんだな~と感じました。また決勝進出のうち吉本所属が天竺鼠1組だけっていうのが驚きでした。

 

 

 

1本目

うしろシティ

ネタは『東京に行く』で点数は773点。昨年に引き続いて2回目の出場。

上京して音楽の道に進もうとする阿諏訪に対して、金子が「そういう奴沢山いるけど大丈夫?」という切り口で確認するという内容でした。着眼点はかなり好きですが、諭しにくる金子に対して阿諏訪が意図的に話を聞き入れず尖ったやつ感を出し続けていて掛け合いの面白さがあまりないからか、ちょっと物足りなく感じました。金子の説得に負けて折れていくかどんどん変な奴だとわかってくるようになるとか、もう少し展開の変化があったらより面白く感じたのかなあと思います。

点数は去年より低いですが、こんなもんなのかなと思います。後半に色々インパクトのあるネタが出てきたので、そのまま1stは最下位になりましたね。

 

 

【鬼ヶ島】

ネタは『音楽の授業』で点数は904点。2011年以来2回目の出場です。

音楽の授業で、音痴のアイアム野田が曲に乗せて悪魔みたいに怖いことを喚き散らしまくるというパワー系のネタです。シンプルな構成だから深く考えずに笑えます(最近大会が高度化してこういうネタ少ないよね)。一番最後の台詞噛んでて台無しなんですが、それで大爆笑起きてるのが結果オーライなのでしょうか。この感じも大人数の芸人審査の賜物な気がしますね。あまり話の本筋に絡んでこないDJ和田が絶妙に味を出してて面白かったです。

VTRであったリンカーンの運動会でお漏らししたくだり、リアルタイムで見ててめっちゃ笑った記憶があります。審査員コメントの我が家坪倉のハゲいじりなつかし~。

 

 

かもめんたる

ネタは『路上アーティスト』で点数は923点。前回に引き続いて2回目の出場です。

このネタ全然覚えてないですけど、かもめんたるのダークさが出てて面白いですね。6億円当てても絶対人間こうはならないでしょ。このネタは薄っぺらい詩を書いて売ってる槙尾の方がハマり役で絶妙にウザくて、う大がズバズバ言う言葉がとても見てて気持ちよかったです。このネタは面白さの中にカタルシスの要素が多分に含まれている気がしました。

かもめんたる両方の嫁が紹介VTRに出てきてますので見たい方はぜひ(?)。

 

 

天竺鼠

ネタは『寿司』で点数は879点。09年以来3回目の出場。

私の語彙力・表現力ではネタの意味が全然理解できないですが、何故か面白いです。

音楽にのせて次々お寿司のネタが出てきて踊り、見ている小学生役の瀬下が狂喜乱舞しますが鯖寿司が出てきたときだけめちゃくちゃテンション下がって黙りこんでしまうという落差が551のCMみたいで面白いです。小学生のお寿司の好き嫌いと残酷さがノリノリの音楽やダンスによって可視化されて面白おかしいっていう感じなんですかね。途中ちょっとだけ出てきた寿司職人に瀬下が一礼してるところがツボです。

ネタ終わった後は川原がボケまくってますが、紹介VTRでは真面目にコメントしてるのが面白いです。

 

 

アルコ&ピース

ネタは『受精』で点数は831点。意外にも初出場らしいです。

めちゃくちゃ直接的な下ネタなので炎上した奴です。といいつつ、精子卵子が擬人化された事務的な手続きに従って受精を行うという、当時からすると着眼点がすごく斬新で面白いネタだったと思います。精子卵子のやり取りが極限までリアリティのある日常の『あるある』な感じに仕上がっててより面白いです。最後に急に観客に訴えかけるメタっぽい感じのオチにはアルコ&ピースっぽさを感じました。

今年(2021年)は久しぶりの出場で残念ながら準決勝敗退でしたが、また決勝でアルコ&ピースのネタを見たいですね。

 

 

【TKO】

ネタは『古いぬいぐるみ』で点数は896点。出場は4回目。

可愛がっていた古いぬいぐるみに命が宿り、強烈なビジュアルの木下となって「~に、なたよ~!」と拙い喋り方で子供の木本に迫ってくるというホラー系のコントです。初見の時はかなりのインパクトだった記憶があります。木下が見た目相応に暴力的なのが今見たら別の意味合いが加わってより面白くなってますので、このネタは特に再見をオススメします。

獲るまで辞めねえ!という紹介VTRのフレーズを思い出して、またTKOにはキングオブコントに出てほしかったです……(過去形)。

 

 

ジグザグジギー

ネタは『病気再発か狼男か』で点数は825点。マセキ芸能社から初のキングオブコント初決勝進出らしいです。

病み上がりの先生が満月を見て苦しみ出すけど中々変身しないという内容です。めちゃくちゃしつこく「いつ変身するのか、いつ暴走するのか」と思わせて同じことを繰り返して一向に前に進まないというねちっこさに独特の面白さがありますね。ジグザグジギーってキングオブコント出た時大体こういう執拗に同じような内容のボケを繰り返す仕組みのネタしかやっていない気がしますね(後年のハエのネタとかも)。オンバトとか見てた時はもっといろんなパターンのネタがあった気がしますが。

それにしても、池田はイケメンですねえ……。

 

 

さらば青春の光

ネタは『工場』で899点。昨年準優勝で2回目。前年度からの1年で松竹辞めて東京進出して、天狗になりまくってるのが良くわかるのがいいです(そうは言ってもその後のキングオブコント決勝進出回数を考えるとやっぱりさらばは凄い!)。

長い前振りからの一発目の「工場で働いている俺らのことどう思ってるん?」が本当に面白いです。森田が怒涛の勢いでひたすら東ブクロを詰めまくるんですが、ワードチョイスとか話運びが面白くて見てて飽きないです。オチも自然な感じで、インパクトのある箇所はそこまでないんですが最後までよくまとまって面白いです。

ネタとは関係ないですが、この年のキングオブコント鬼ヶ島とさらば青春の光との共演がアツいです。

 

 

 

2本目

うしろシティ

ネタは『娘さんをください』で点数は814点。

このネタは全然覚えてなかったので、ほぼ初見と同じ状態でした。娘の結婚を認めてもらいにきた俳優志望の青年の貯金が100億円あってビックリするっていう内容です。ちょっと前振りが長くて一発目のボケが来る前から「たぶん貯金額すごい多いんだろうな~」という予想があってそのまま最後までいったって感じです。

けど、1本目と比べると両者のやりとりが増えてて、後半の唐突の「600円くんない?」のところとか笑っちゃったし、個人的には1本目より好みでした。

 

 

ジグザグジギー

ネタは『握力が凄い』で点数は819点。

このネタめっちゃよく覚えてます(私が歌ネタ好きだからかも)。

ナイフを持った犯人の握力がめちゃくちゃ強くてしぶといという一つのボケでずっと続けてて、いつの間にか歌ネタになってるというめっちゃバカバカしいネタです。個人的に結構好きなネタなんですが、もうある程度点数的に負けが確定した状態でやるのは会場の空気的にもしんどそうですね。内容的に順番次第では会場の空気を掴みうる感じはしたので、後出しじゃんけんにはなりますがこっち1本目に持ってきた方が良かった気はします。

それにしても池田は、男前だなあ……。

 

 

アルコ&ピース

ネタは『機種変更』で点数は808点。

ドラマのようなオーバーリアクションで水に落とした携帯のバックアップを何とか訴える平子と、事務的に流す坂井の温度差が面白いです。1本目とシステムは同じですが、こっちは内容がマイルドですね。テレビ出始めた初期のジャンポケの切り口と似たところを感じました(どっちが先なんだろう?)。

採点途中で「先ほどのネタで苦情の電話が殺到しています」とアナウンサーが伝えられるのが生放送って感じで最高です。インスタントジョンソンのコメント面白いですね。

 

 

天竺鼠

ネタは『交通事故』で点数は946点。

瀬下を車で轢いてでてきた川原がひたすら脈絡のない行動を繰り返して、瀬下を困惑させ続けるというほぼ漫才とかの川原そのもののネタです。川原が自分で自分を殴り始めたところからの効果音ラッシュが怒涛の勢いですごく面白いですね。今見直してみると、今年のR-1のゆりやんの2本目とかも最後に効果音ラッシュで似たところあるなあとか思いました。

高得点出た後に川原が「じゃあパンサー!」って勝手にコメント振りだすのめっちゃ笑いました。

 

 

【TKO】

ネタは『生放送の新コーナー』で点数は808点。

ヘンな女子アナとウザい感じの司会者がお便りを読んで電話をかけるけど悉くトラブルが起こるというコテコテのネタです。正直このネタ覚えていなかったんですけど、生放送の雰囲気をそのままコントにした臨場感が面白いです。ボケというかトラブルの内容がベタな感じであまり賞レースには適していない感じはします。

面白い内容ですが、2013年当時の時点でもちょっと内容がレトロかな~と思ったので点数としては妥当だと思います。終わった後に木下が「クソ!」って叫んでるの普通に怖いですね。

 

 

さらば青春の光

ネタは『契約の商談』で点数は847点。オカリナの穴1個あたり約106点ですね。

商談に来た森田が社長の東ブクロの持ってるものを褒めようとするけど、『どっちかわからないオカリナ』が出てきてひたすらリアクションに困るという内容です。「すごいっすね~……」「やばいっすね」だけで何とかその場を乗り切ろうとする森田が滑稽で愛おしささえ感じます。オカリナでここまで広げれて面白いのがすごいっすねー!やばかったっす!

 

 

【鬼ヶ島】

ネタは『フィナーレ』で点数は950点。

このネタはめちゃくちゃ覚えてますね。友達のおばあちゃんのオモシロ話のオチをきっかけに「フィナーレ」を迎えるというインパクトがすごいです。フィナーレのインパクトもすごいですが、どんどん一人でフィナーレできるようになっていく野田に愛想をつかして親友との関係が終わってしまうという話の進行が良いなと感じました。出オチみたいな掴みなのに、そこからどんどん面白くなっていくのが改めて見るとすごいです。

かなりの高得点を叩き出して優勝をそのまま獲る勢いがあったと思いますが、それをさらに凌駕したかもめんたるは凄いですね。

 

 

かもめんたる

ネタは『白い靴下』で点数は982点。ほぼ満点の超高得点です。

会社にサイトウさんを訪ねて、白い靴下を持ってきた家来を名乗る男が現れるという内容です。改めて見ると、う大の狂気じみた感じが全面にあふれ出た凄いネタですね。

当時一緒に見てたオカンがこのネタ見て普通に引いてたし、お茶の間に結構そういう人は多かったと思うんですが、それを踏まえてもなお優勝するすごいネタだと思います。やりとりの中で徐々に膨らむ違和感とか話の中で徐々にう大の凶暴性があらわになっていく感じとか、見ていて圧巻されてしまいます。

 

 

 

 

 

 

 

 

2013年は2012年と比べて内容を忘れてるネタが多くて、かなり新鮮な気持ちで見ることができました。

そして、見返してみるとやはりかもめんたるが圧巻の優勝でしたね。当時の私は鬼ヶ島の2本目でめちゃくちゃ笑ったのを覚えてますが、あれほどウケてたネタでも優勝できないのはすごいです。

 

翌年の2014年は大幅に制度が変わってわずか1年で廃止されるという特異な年なので見るのが楽しみです。推し芸人だった巨匠も出てますからね。

 

それではまた。